『胸に染みる歌』

 去る10月8日・9日・10日の3日間に亘り開催した、当社の85周年記念大創業祭。このイベントがお陰様で大盛況のまま終える事が出来ましたのも、 いつもご愛顧頂いておりますお客様、ご尽力下さった山形パナソニックの皆様のお力添えの賜物と感謝申し上げます。

さて、創業祭初日 。開店を前にして、関係各位により、二階の「カイノ電器・85周年歴史展」特設会場にてオープニングセレモニーが行われました。当社会長・社長による挨拶、山形パナソニック様からの温かいご祝辞。式次第は滞りなく進み、いよいよ社長と私の極秘プロジェクト発表の時がやって来ました。

.。.:*・゜☆.。.:*・゜★.。.:* ☆.。.:*.。.

「この創業祭に向けてカイノ電器のプロモーションビデオを創りましたので、会長(義父)と常務(義母)はこちらにお座り下さい。」
と社長は主役の二人に促しました。

テレビの前にあつらえたかのように並べられた二台の椅子。この突然のサプライズに、二人は大勢の手前、言葉を発する間もなく座るはめになったのでした。
「皆さんも前の方に寄って下さい。」
社長の声が全員に響きました。

その時、私は目をつぶりました。そして、心のなかでつぶやきました。(もう逃げられない・・・)

社長がリモコンのボタンを押すと、多くの視線を集めた画面に、それは映し出されました。

〜カイノ電器85周年記念ソング『続く魂』〜

皆んなが固唾を飲んで見守る中、旧最上橋の懐かしい写真をバックにタイトルが出ると
「記念ソング?」
と従業員から何が始まるのか不思議そうな声が上がり、私のドキドキはピークに。そして『♪カイノ電器〜』と最初のフレーズが聞こえると、
「カイノ電器だって!?」
と珍しさと驚きが混じったような反応が聞こえてきて、
「えっ、これ千春さんの声?千春さんが歌ってるの?」
と小さなざわめきが。

(みんなわかるんだ。やっぱりこれが私の声なんだ・・・)

その反応を目の当たりにして、私は改めて自分の声を認識したのでした。

曲も中盤を過ぎると、主役は先代・会長・常務から従業員たちへ。ここから曲調は変わり、主人渾身の作、従業員みんなを写真で綴った映像が流れ出すと、会場は徐々にしんみりした雰囲気に。 ハンカチを顔に当てる人、かと思えば、若かりし日の自分の映像に笑いが起こったり・・・。

(終わった・・・。)

当社85年の歴史・現在・未来・義父と義母への感謝と労い、そして、従業員と力強い仲間に支えられて今のカイノ電器がある事を歌に託した5分42秒。
「すごいね!」
「感動しました!」
と声をかけて下さる方を横目に、私は、肝心の義父と義母の顔を見る事が出来ませんでした。勝手に歌の主人公にしてしまった事、しかも勝手に皆さんの前でお披露目してしまった事・・・二人がどう受け止めたかその反応が怖かったからです。

オープンと同時に、店内に響く「続く魂」。しばらくして、ふとテレビコーナーに目をやると、そこには100インチ画面に映る「続く魂」に一人目を凝らす義父の姿がありました。それは賑わう店内で、そこだけ示し合わせたかのようにひと気が途切れた瞬間でした。

(どんな思いで見ているのだろう・・・)

義父の心を知る間もなく、私は義母の友人達から
「千春ちゃんよく頑張ったね。今二階で見て来たよ。」
とお褒めの言葉をかけていただきました。 そう、義母はまだあまり混み合っていない歴史展会場に友人を連れて行き、じっくり私たちのプロモーションビデオを見せていたのです。

.。.:*・゚☆.。.:*・゚★.。.:* ☆.。.:*.。.

初日を終えた夜の食卓。義父は私・主人・義母より一足遅く帰って来ました。そして席に着くなり
「今日はありがとう、感激した。」
と私達夫婦に改めてプロモーションビデオの御礼を言ってくれたのです。
「そうだね。」
義母も言葉少なにうなずきました。「頼むからやめてくれ。」 そう言われると思っていたのに、それは、厳格な義父からは想像もつかない温かい言葉でした。息子と嫁を目の前に、直に感謝の意を表せる父親が他にいるでしょうか。その清々しさ・潔さ。それは人として尊敬して余りある姿でした。

「全ての方に感謝の意とカイノ電器の未来への決意を伝えたい。でも、それを叶える手段は・・・」
私は悩みました。
でも、私のような不出来な電気屋の嫁にも、一つだけできることがある。それは歌うこと。歌に全ての思いを込めよう 。そして、義父と義母の労をねぎらおう。

その思いは願ってもない出会いにより実現し、多くの方々の前でお披露目することができたのです。そして義父からの「ありがとう・・・。」私達の思いよりさらに深い感慨を、義父と義母は感じとってくれたのだと思います。息子である主人は、その潔い優しさに胸を打たれ、返す言葉も見つからなかったことは、皆さん容易に想像がつくと思います。

創業祭を終えた次の日には、お客様からお電話でプロモーションビデオへのお問合せもいただきました。あれから2週間たった今でも「カイノ電器〜♪今年で創業85年~♪のフレーズが耳から離れず、合い言葉変わりにみんなで歌っているよ」とおっしゃって下さる方もいるんですよ。

今回、曲作りにご尽力下さったあの方々と出会って「85周年大創業祭は歌で心を一つにしたい」と思ってから数ヶ月。紆余曲折しながらプロモーションビデオは完成しました。
出会いに感謝。私は本当に、良縁に恵まれています。私の鼻歌に何度も手直ししながらメロディーをつけて下さったT姉さん。素晴らしいテクニックと機材で録音して下さったH兄さん。お二人が私に救いの手を差し伸べて下さらなかったら、歌ができるどころか、この85周年記念大創業祭は、死力を尽くしたとしても、きっと平凡な感動で幕を降ろしていた事でしょう。

「諦めなくて良かった。挑戦して良かった。」幾つになっても、初めてを経験できることは嬉しいこと。想いはきっと誰かに届くのです・・・

.。.:*・゜☆.。.:*・゜★.。.:* ☆.。.:*.。.

明日に向かって走って行こう。
100年目指し走って行こう。
それがカイノの “ 続く魂 ”

.。.:*・゜☆.。.:*・゜★.。.:* ☆.。.:*.。.

*メロディーラインは、サンバ&昭和歌謡をイメージしています。元気になりたい方、是非 You Tube ↓ をご覧下さい。


  • トラックバック 停止中
  • コメント (2)
    • 北の銀狐
    • 2011年 10月26日

    改めて今日帰りの車内で聞いてみました。
    確かに千春さんの声だった、しかも合いの手は・・・
    ご夫婦で全世界歌手デビューですね(^。^)

      • ちーちゃん
      • 2011年 10月26日

      北の銀狐

      いつもコメントありがとうございます。
      世間の目も気にせず、夫婦で突っ走ってしまいました。
      こんな我々ですが、今後とも宜しくお願い致します。

コメント 停止中