『落ちこぼれが作った世界一のクラゲの水族館』

先日アップした『上山市に来ています』 でも触れた鶴岡市立加茂水族館、館長の村上龍男氏の講演について触れたいと思います。

なんだろう?とにかく不思議と「この人の話を聞きたい!」と強く思った理由が今でも思い浮かびません。ですが、聞きたくて聞きたくて仕方がなかったのです。

 
それは、ある日、山形明徳会の役員会で、

「ぜひ、我々のスイッチが入るような、ためになる話を研修として聴きたいものだね」

と会議の中で提案したのが始まりでした。それはいいことだと、決議もらったのはいいのですが、明徳会仲間の渡辺君と二人で候補者選びに悩まされました。

有名な庄内映画村の宇生さんとか、現山形県商工会の会長している小野木さんとかいろいろな案が出ました。でも、渡辺くんのイチオシは村上館長だったのです。

その日は、会議を終え会社に戻りました。戻った折、うちの会長にその話をしたら、

「この館長の話は聞いたことあるが、明徳会の人たちだったら絶対に良いに違いない。いや聞くべきだ!」

と言われました。こんなにイチオシするのも珍しいのですが、オススメする内容を聞いて納得しました。そして、次の話し合いの時、渡辺君に、

「村上館長で行くべ!」(庄内弁なら、「行くさげの!」か?)

と言ったら渡辺君も

「海野さん、本当にいい話だと思いますよ!」

とにこりと答えが返ってきました。そこで、段取りは館長をよく知る渡辺くんに任せることになったのです。

 
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去る2010年11月、羽黒山の出羽三山神社にて、山形明徳会の役員会ををしたのでした。初雪降る寒い中でのご祈祷と役員会は全くもって身に染みるいや身が引き締まる思いでした。

その会も終わった後、渡辺君は

「海野さん、加茂水族館に行きましょう!」

と誘われたのです。そこで役員と事務局の有志何名かで、講演の依頼のため、加茂水族館を訪れたのでした。
 
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クラネタリウムの世界

私は自分で言うのもなんですが、私は「水族館好き」タイプです。

「魚に詳しい」とか「ショーが好き」とかじゃありませんが、釣りは人並み程度に好き、魚を食べるのも人並みに好き。でも水族館は大好きです。

水族館のどこが好きと言われたら、「ボーっと水槽を眺めるのが好き」というところでしょうか?特に、巨大水槽や水槽のトンネルなんかあると、最高ですよね。なんでしょう、宇宙を考え星を見るのが好きな私ですが、その天文のロマンに似たところが水槽の世界にあるのかもしれません。何よりも、プラネタリウムに匹敵する癒し系なんです。
加茂水族館には、子供ができてからの7~8年の間に、ちょくちょくお邪魔するようになり、すっかり加茂水族館自慢のクラゲが大好きになりました。

加茂水族館では、『クラネタリウム』と呼んでますが、ナイスネーミングだと思いますよ。
そして、誰よりもクラネタリウムにはまってしまって、水槽の前でフリーズしていると、なにやら携帯に電話が。

すると、多忙である水族館の村上館長と直接お話ができるという旨の電話でした。

慌てて階段を駆け上がると、館長と渡辺君と歓談しているところでした。私も自己紹介をして、レストランの方の気遣いで出してもらったコーヒーを飲みながらしばし歓談させてもらったのでした。

ちょっとの時間でしたが、数々の苦労の上に、今の成功があるということでした。その迫力ある話に、我々は終始村上館長に圧倒されっぱなしだったのでした。

講演については、快諾でした。これも渡辺君のおかげです。

その人柄に触れ、ますます、話を聴きたくなりました。そして、みんなに聴かせたいと思ったのです。
 
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オワンクラゲ

講演の当日、館長は上山までわざわざ来て下さりました。しかも、プロジェクター持参で!

話が始まると、すぐに我々は惹きこまれていきます。クラゲの写真がきれいなのもありますが、その人柄と話の中味の濃さに、味があるのです。

前半は、ノーベル化学賞を受賞した下村教授とのエピソードです。いかにしてつながり、いかにして来館されるまでになったのか。

感動に身震いすら覚えました。

「諦めるな。努力しろ。夢は叶う」

我々に一番必要なことです。

そして、どうやって世界一のクラゲの水族館を作ったのか。

「戦わねばならない。だからこそ人は育つ。」のことばも印象に残りました。

我々が仕事に望む姿勢、諦めない不屈の精神、前向きな気持、妥協なき経営、人育てのノウハウ・・・すべてが経営していくために必要なエッセンスだったと思います。

「人のやるようなことをやっていてもダメだ。皆が笑うようなことをやれ。」

ベニクラゲ

村上館長、講演、本当にありがとうございました。不老不死のベニクラゲのように、我々も生まれ変わりながら100年企業いや300年企業になれますよう頑張ります。


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