【紹介】『ナヘルの鐘』書籍とCDの融合…長屋和哉氏の新作

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長屋和哉さんといえば、ドキュメンタリー映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)第6番』に出演された音楽家ですが、昨年2013年に夏に寒河江市で、秋に大江町でライブコンサートされたので思い出される方もいるのではないでしょうか?

長屋氏との出会いは、私と長屋氏の共通の友人のHideo Ishijima氏の紹介でした。
詳しい話はまたの機会にしますが、出会いの後、メールやブログで交流を深めるうちに昨年の初来県となったのでした。
そして、私の念願でもあった山形での長屋氏のライブと長屋氏の念願であった出羽三山参りと奉納演奏、小説『月山』の舞台である注蓮寺訪問を果たせました。短い時間ですが、滞在時には多くを語り合う時間があり、ますますファンになっています。

さて、その長屋氏はオリジナルの楽器やアレンジした楽器を使い、独特の音楽を奏でます。それだけでもすごいのですが、音楽の感性だけでなく、独特の世界観と表現力をもって文章を書く文才も持ちあわせています。
過去に発刊されたエッセイ『すべての美しい闇のために』(この題名だけでも痺れます)も儚くて物悲しく、どんどん引き込まれていく内容でした。(その世界観を長屋ワールドと勝手に呼んでます)
今作は、前作とは違い、少女ナヘルと猫の織りなす童話として『ナヘルの鐘』を執筆され、4月25日に発刊されました。(樹林舎 定価2000円税別)

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~ 作者のもとへ、ある日突然やってきた物語。それは、永遠の冬に暮らす少女ナヘルと猫の、静かな、そして満ち足りた日だまりのような、悲しみの物語でした ~

ナヘルは、とても寒い国の小さな町に暮らす、小さな女の子です。そこは、しんしんと雪だけが降り続く静かな町で、人間のほかには犬も猫もいませんでした。
ずっと昔、その町の動物たちは少しずつ体が透明になり、やがて消えていってしまったのです。ナヘルの祖母はその不思議なできごとを、おとぎ話のように話してくれました。
ある日、ナヘルは川のほとりで、舟に乗って北の町からやってきた猫と出会います。
そして………

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続きは、ぜひご自分で読んでみてください。

私の場合、昨日本が届き、早速手に取ってみました。まずは正面から眺めて、次に後ろをめくって眺めて。CDはどこかと後ろをめくり・・・なんかこの「わくわく感」がうれしいと感じました。この喜びは、子供のころに自分で注文した本がようやく手に入った時の気持ちに似ております。本を読み始める前に、まずは同封されたCDをB.G.M.としてかけ、ちょっとその世界に浸ったあと、丁寧にゆっくりと本のページをめくると…
私の意識は一瞬にして、長屋ワールド=ナヘルの世界に降り立ったのです。

完読はできてないけど引き込まれる文章と絵、そして音楽。どっぷりとこの世界に浸かれるのがなによりもうれしい。
ゴールデンウィークのどこかで自分のための時間を使って読みたいと思います。
皆さんにもお勧めの本です。


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