活躍する消防隊の影で

私も町の消防団に入っています。こういう災害現場では、消防隊が表に出ることはあっても、消防団が表に出ることはありません。

でも、テレビにちらりと映る法被姿にヘルメットの勇姿は、間違いなく消防団員です。
被災地でも、消防団員が数多く殉職されました。みんなを高台に上げるため命を賭して広報活動した方、避難誘導して津波に飲まれた方、高齢者を助けに行って戻れなかった方・・・ご冥福をお祈りします。
また、人命救助、災害援助、行方不明者捜索、災害復旧など、頑張っている姿をみて、同じ消防団員としてエールを送ることしか出来ないことに、悔しさを感じています。
今も活動する団員の方々、頑張ってください。

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二年ほど前に、大江町の代表として(山形県からは三名)、日本消防協会の中央特別研修というのに行ってきました。

内容的には、もちろん火災の消火活動や火災予防の話題がほとんどでしたが、かなり防災についても研修内容が濃かったのを覚えています。

それまでの最強の震度7を経験した栗原市消防団の団員の生の話を聞くことができました。地理に詳しい消防団の部隊が、消防隊とともに行方不明者を捜索しに行った話。

旅館が土石流に巻き込まれ、そこを救出しに行ったのは消防隊だが、チェーンソーの刃を研ぎ、後方支援を地味にこなしていたのは地元消防団だった話など、災害での生々しい話が印象的でした。

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わが町でも、1年前に貯水量2tという大型のタンク車を配備しました。

本当の震災などの災害時には、水道管なども破れ、放水活動がままならないと思われます。確かにタンク車の2tほどの水は初期消火には絶大な威力を発揮するかもしれませんが、2t程度の水では広大な現場や火勢の強い現場ではまさに焼け石に水なのです。

それよりも、化学消防車で水をあまり使わなくても消火できる消防車とか、多機能型車両のほうが活躍すると思います。


二年前の研修後、町に提出する報告書の中でその消防団多機能型車両を提案したのですが、結局はタンク車になってしまいました。個人的には、2tタンク車1台よりも多機能型車両2台~3台の交付のほうが良かったと思います。2t車は確か一台2000万円以上、多機能型車両は日本消防協会の努力もあり798万円です。

多機能型車両は、1.5tで四駆!山間で雪が多い我が町にはぴったりだと思うのですが・・・・

そして、この車両、ガルウィングで両開きに貨物室が開き、消防ポンプとホース20本が詰める他、レスキュー用の油圧カッターやエンジンカッター、チェーンソー、AED、担架などを標準装備しています。

さらには、牽引用ロープ(6tでも切れない)、ストライカー(コンクリート打破)、救急セットも付いています。

これがあれば、消火活動の他、救助や道路の流木などを引っ張ったり、最悪、輸送トラックとして人や物資の輸送をしたりもできるのです。

何故にこれを導入しなかったのか?私にはわかりませんが、導入していれば、今頃、災害派遣チームとして現場に行って何かしらの活動をできたのではないかと思っています。

これから、車両導入を考えている皆さん、多機能型車両という選択肢もあることを忘れないでください。

 


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